お尻が死んでいるデッドバット症候群と美尻対策法

こんにちは!
大田区の坐骨神経痛専門治療院 池上院です。
今日は、数年前からあちこちで紹介されている美尻トレーニングについてです。
実は、美尻の背景には、現代病とも言われる「お尻が死んでいる」現象について知っていただきたいです。
お尻が死んでいるといわれると変な感じがしますが、簡単に言うと、お尻の筋肉が固くなったり、垂れ下がったりして機能していないと思ってください。フィットネス業界では、「デッドバット症候群(Dead Batt Syndrome)と呼んでいます。
デッドバット症候群とは
現代人は同じ態勢でのデスクワークや運動不足から、お尻の筋肉が弱っている人が増えています。特に、新型コロナ後遺症の流行から、東京ではロックダウン宣言が発令され、自宅での生活が増え、その後もすべての生活環境を大きく変えるきっかけとなりました。その中で、直訳すると死んだお尻になるデッドバット症候群とその対策、そしてお尻の筋肉の重要性が話題となっています。今までも、単純にボディラインの一つとして美尻を意識したトレーニングはありましたが、お尻の筋肉の重要性から再注目されています。
デッドバット症候群は、お尻の筋肉が弱り元気がない状態、いわゆる張りがなく垂れ下がり、動かしにくい状態にあります。では、この状態で何が問題かというと、約600ある人間の筋肉の中で、お尻の筋肉は一番大きく、かつ一番大きい関節である股関節とつながっています。そのため、座る・立つ・歩く・走る・飛ぶ、ひねるなど、生活の中で体を動かす基本的動作にはお尻の筋肉の活動が必要不可欠ということです。ということは、お尻の筋肉が衰えると、体のバランスが崩れ、様々な病気、ケガを引き起こす原因となってしまいます。だからこそ、審美的な理由だけでなく、健康面でも重要な筋肉となります。また、お尻の筋肉は、年齢関係なく、学生でも、働き盛りの方でも、高年齢の方でも、男女とも注意しなければならない問題になってきます。
注目すべき臀筋は2つ
お尻の筋肉は、主に、大殿筋、中殿筋、小殿筋の3種類からなります。また、外旋六筋と呼ばれる、梨状筋、上双子筋、下双子筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、大腿方形筋など、他の筋肉群と連携して、股関節の動きをサポートしています。その中でも、一般の方が意識して動かしやすい筋肉は、大殿筋と中殿筋の2種類になります。


大殿筋
大殿筋(だいでんきん)は、お尻の最も大きな筋肉で、股関節の伸展(後ろに引く動き)や外旋(外側に回す動き)に関与します。また、骨盤の安定にも重要な役割を果たします。
大殿筋は体が前後にブレないように支えている筋肉
中殿筋
中殿筋(ちゅうでんきん)は、お尻の筋肉の一つで、股関節の外転(脚を外側に開く動作)や骨盤の安定に重要な役割を果たす筋肉です。
中殿筋は体が倒れないように左右に支えてくれる筋肉
一般の方が、セルフケアとして意識するには、大殿筋、中殿筋という2つの筋肉を動かすことで、連動して関係する筋肉も働いてくれますので、まずは、この2つの筋肉を動かすことだけ意識しましょう。
デッドバット症候群を代表する殿筋の衰えがあると、殿筋を動かすトレーニングといっても5回も動かせなくなる人も少なくありません。これは、ダンベルなどの重りがなく、自身の足の重さだけも負担となるくらい弱っているからです。
殿筋のトレーニングをする場合、注意点として、初めての場合、もしくは、坐骨神経痛や膝、股関節等の痛みなどある場合は、姿勢を維持する固定運動(アイソメトリック運動)がおすすめです。
アイソメトリック運動とは、筋肉を伸ばしたり縮めたりせずに、一定の長さを保ったまま力を入れる運動のことです。別名「静的トレーニング」とも呼ばれ、筋肉を伸縮させずに力を加えることで、筋力や持久力の向上、姿勢改善、関節の安定性向上などの効果が期待できます。
大殿筋のトレーニング

大殿筋を鍛えるには、スクワットの様な立っておこなう方法と、うつ伏せから片方のももを上げる運動があります。上の写真では、プランクの姿勢なので、腹筋もかなり必要になります。お腹を地面につけたままももだけあげれば楽におこなえます。
中殿筋のトレーニング

中殿筋のトレーニングは、横向きの姿勢からももを上に上げる方法があります。これも肘を立てておこなうと、横の腹筋を使い、大変に思う方もいると思いますので、肘を立てずに横に寝転んだ姿勢のまま、ももを上げるとおこないやすいです。肘を立てないことで、肩の関節が弱い方でもおこないやすくなります。
中殿筋は、大殿筋以上に弱っている方が多いので、アイソメトリック運動でも10秒間、姿勢を維持できない方も少なくありません。
目標の目安は、10秒姿勢維持、もしくは5回上げ下げできるようにしましょう。
まずは動かしやすくする治療
すでに、膝や股関節の関節痛や、坐骨神経痛、腰痛をお持ちで、殿筋のトレーニングに不安を感じている方、さらなる高みを目指して、体のメンテナンスをおこないたい方には、腰とお尻の治療をおすすめします。
最新医療器具:ショックウェーブ

ショックウェーブ治療は、整形外科、美容外科、理学療法、スポーツ医学、泌尿器科、リハビリテーション、カイロプラクターおよび獣医学など、幅広い分野で取り入れられ、欧州、北米、南米、中東、アジアなど世界中で使用されている最新機器です。
ショックウェーブは、筋筋膜・腱の疼痛緩和に即効性が高く、効率的な治療ができます。
筋膜ストレッチ矯正

もう一つ、治療でおすすめするのが筋膜ストレッチ矯正です。
殿筋が弱ること、もしくは弱くなった原因として、骨盤のゆがみ、猫背など姿勢の悪さがあります。姿勢が悪いことで、うまく殿筋を使えなくなります。関係している筋膜の硬さを取ることで、殿筋が動かしやすくなります。
この記事を読んでいただいた方は、すでに気になっている内容だったかもしれません。せっかくの機会になります。これを機に一度体のメンテナンスをはじめてみませんか。