最近おしりが痛い!痛みの原因と対処法

こんにちは!
大田区の坐骨神経痛専門治療院 池上院です。
先日は、フィットネス界隈で少し流行したデッドバッド症候群についてご紹介しました。
※詳しくはこちらの記事お尻が死んでいるデッドバット症候群と美尻対策法
近年は、コロナウイルス感染症流行よりデスクワークやリモートワークが増え、座っている時間が増えることでおしりの痛みを訴える患者さんも増えています。
しかし、お尻の痛みといっても、人それぞれ原因も対処法も違ってきます。今回は、そんなお尻の痛みの原因と対処法についてご紹介します。
お尻の痛みの原因
お尻の痛みは、言葉では一言で言えますが、痛む場所と病気はいくつもあります。代表的な痛みとしては、大殿筋、中殿筋、梨状筋があり、一般的にはよく「坐骨神経痛かな?」と思われる方も多いのではないでしょうか。

大殿筋
お尻の痛みで最も多いのが、大殿筋と中殿筋です。痛みの場所によって、また、足の動かしにくさによって大殿筋化中殿筋か判断します。
大殿筋は、お尻の一番表面を大きく覆っている筋肉で、筋肉の作用としては、体を、前後に倒れないように支えている筋肉です。そのため、台所の作業など、手を伸ばして前かがみになる時は、大殿筋を酷使していることになり、痛みを感じやすくなってしまいます。また、尾骨に近いところ、中央よりにも筋肉が走行しているため、左右のお尻の間に近いところの痛みを感じることもあります。
中殿筋
お尻の痛み2トップの中殿筋は、大殿筋よりもさらに上外側まである筋肉で、体を左右にブレないように支えている筋肉です。立った状態で、足を横に上げるときに使う筋肉、反復横跳びに使う筋肉になります。中殿筋は、大殿筋より奥にある筋肉で、骨盤に巻いている筋肉と思っていただければいいですが、思っている以上に中殿筋の硬さが気になる、痛みがあらわれる方が多く見られます。
梨状筋
梨状筋は、一番、坐骨神経痛と関わる筋肉で、お尻に力を入れたときにエクボのように凹んだところにある、中殿筋よりも更に奥にある筋肉です。梨状筋の奥に坐骨神経が走行しているため、梨状筋のコリがあらわれると坐骨神経の痛みを感じるようになりやすいと言えます。
仙腸関節
仙腸関節は、左右のお尻の骨を繋いでいる関節で、お尻の骨を腸骨、背骨を一番下で支えている真ん中の骨(尾骨の上)を仙骨とそれぞれ呼んでいます。仙腸関節の痛みは、筋肉の痛みより鋭く感じることが多く、足を組んで座ることが多い人、自然分娩での出産経験があり、骨盤を開く経験があると動きの幅ができることでズレやすくなり痛みやすくなります。仙腸関節の痛みやズレは、よくぎっくり腰の原因としてもあらわれることがあります。
坐骨結節周囲
坐骨結節とは、椅子等に座ったときに、お尻の下で椅子にぶつかって感じる左右の骨です。タイトルでは、坐骨結節周囲と表現していますが、座り仕事等で坐骨結節で圧迫されやすいのが、ここを走行している坐骨神経となります。患者さんによって、坐骨神経痛として症状があらわれる人、坐骨結節に挟まれてしまった一番表面の大殿筋が肉離れのあとのように固くなって痛みが出ている人など様々です。
陰部神経
陰部神経は、坐骨神経よりさらに内側で、尾骨のすぐ横から内股の間でなかなか取れない痛みがあるときに原因となってくることがあります。陰部神経は、もともと排尿、排便、性機能に関わる神経であるため、これらにあげた症状が同時に感じている方も多く見られます。
いぼ痔・切れ痔
座り仕事で意外に多いのがいぼ痔と切れ痔です。一般的に、痔はお尻というよりお尻の穴が痛いと明確に痛みの場所が異なってきます。また、出血や、イボ状の突起物を触れたり、排便時に痛みを伴うこともあるためわかりやすい病気となります。また、肛門の形が男女で異なるため、自男性は切れ痔、女性はいぼ痔になりやすい傾向にあります。
お尻の痛みの対処法
大殿筋

痛いのは大殿筋かな?と思ったら、セルフケアとしては、大殿筋を動かすことです。大殿筋は、前後の動き、特に上半身を戻すときや、足を後ろに上げる時、階段を登る時に使う筋肉です。よっくり、まっすぐ後ろに上げ下げしてあげることで、一度は重だるい疲労感が感じられますが、後でスッキリしてきます。
中殿筋

中殿筋は横の動きを制御する筋肉です。そのため、上の写真のように姿勢を維持するだけで下側にある中殿筋は、空気椅子のように鍛えることができます。また、この姿勢から上にある足(写真なら右足)を上げることで中殿筋を鍛えることができます。鍛えるということは、動かしほぐれて、動的ストレッチ効果が生まれます。
梨状筋
梨状筋は、ピンポイントで効果的に運動することは難しい、わかりにくいと思いますので、仰向けで寝てもらい、お尻のエクボができるところにストレッチポールやフォームローラー、テニスボールなどを使い、自重で指圧することが簡単だと思います。
仙腸関節
仙腸関節のリセット方法は、とにかく正しい姿勢で、左右前後と均等に足を使うことです。または、梨状筋のように、道具を使い、尾骨のすぐ上、仙骨上に置いて圧をかけることでリセットされやすくなります。
坐骨結節周囲
坐骨結節周囲は、焼けるような痛みやしびれがないようでしたら、痛い、凝っていると感じる場所に圧迫する道具を置きましょう。
陰部神経
陰部神経に関しては、まずはご相談ください。専門知識と技術で治療しないとどうにもなりません。
いぼ痔・切れ痔
意外とこっそり相談の多い「痔」です。ボ◯ギノール使っているけどなかなか良くならない。肛門科は行くのに抵抗があるという感じです。いぼ痔、切れ痔は以外に治療で良くなりますよ。痔の部分を見たり触ったりしません。しかし、解剖生理学と東洋医学の知識、技術があれば結構楽になっていきます。特に鍼灸治療は即効性があって急な症状が出て時に楽です。ちなみに、治療するツボの部分には、頭や肘のところです。

痛みの原因、対処法はぞれぞれ異なります。それでも、痛みが気になる時は、どの症状でも早めに対処することが重症化することなく早く楽になります。どの症状でもお早めにご相談ください。